Jun 13, 2006
技術空洞 補足 [本,雑誌など]
昨日の宮崎 琢磨「技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落」なのだがどうも論旨が不明確な部分が多い。
具体的にはChapter.4の「勘違い運用されたシックスシグマ」、「日本の職人技術を殺したISO9000」、Chapter.5の「幻のスーパーオーディオCD」あたり。読み返せば他にもあるかもしれん。
「勘違い運用された...」はわかり易く変。『抽象的な話をしてもわかりにくいと思うので、ここで次の新聞記事を読んでほしい』と書いて「成功例」を上げている。 その後に
この方式が過度に運営された結果、ソニーでは誰もが目先の数字ばかりを応用になってしまった。こうして、ソニーらしい「時々故障するかもしれないが非常に面白くて斬新な機械」は、数字の前に姿を消したと書いてある。
何が弊害かは具体的にちっとも明らかになっていない。因果関係の根拠は不明だ。主観だけで結論をひっくり返されても読者は困る。 また、上の文章は一消費者の立場からすると勘違いも甚だしい噴飯物なのでむしろ経営側の施策は正しいのではないかと思う。
というわけで「一部トンデモ風味あり、取扱注意」と評価しておく。
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